西日本読書感想画コンクール

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第61回優秀作品

最優秀

小学校低学年(指定図書の部)
  • 作品
最優秀「くろひょう」
書名『サイモンは、ねこである。』
作・ガリア・バーンスタイン/あすなろ書房
福岡県 粕屋町立粕屋西小学校 1年 元岡 愛莉

 くろひょうとサイモンです。はじめて「サイモンは、ねこである。」を読んだとき、たのしかったです。かくのがきんちょうしました。くろひょうがこわくかけました。たのしかったからもういっかいやってみたいです。

小学校中学年(指定図書の部)
  • 作品
最優秀「有名、運動会」
書名『だいぶつさまのうんどうかい』
作・苅田 澄子/アリス館
福岡県 新宮町立新宮小学校 4年 日高 祐里

 有名人は、だいぶつ様と、バナナマンの日村さんと、木村カエラさんと、ビッグバンのジヨンと、おばけと、てるてるぼうず、おぼうさんなどをかきました。工夫したところは、バックをぬるときにだいぶつ様の目の白いところをクレヨンでぬって、絵の具ではじくようにしました。あと、だいぶつ様が主役なので、だいぶつ様を大きくかきました。しあげに、クレヨンで絵のまわりをぬりました。

小学校高学年(自由図書の部)
  • 作品
最優秀「大きなこい」
書名『川のいのち』
作・立松 和平/くもん出版
福岡県 新宮町立新宮北小学校 6年 山村 真凛

 私がこの絵を描いた理由は、この「川のいのち」の本の中で1番絵にした時のイメージがわいたからです。主人公の少年が川にいたこいをつかまえている場面で、「川のいのち」という書名なので、その回りの魚や川の生き物、トンボなどを生き生きと描きました。工夫したところは、こいの目に見えている川の魚を描いたところです。苦労したところは、こいのウロコで、1つ1つのウロコを色を混ぜながら描くのがとても大変でした。

中学校(自由図書の部)
  • 作品
最優秀「消耗戦」
書名『西部戦線異状なし』
作・レマルク/新潮社
鹿児島県 志學館中等部 2年 宿里 研太郎

 この「西部戦線異状なし」は、1925年に実際に第一次世界大戦に出征したレマルクによってかかれた。担任の教師に煽られてクラスの仲間達と共に出征志願を出した主人公パウル・ボイメル。ボイメルは最初の方は煽っている教師を信用していたのだが、いざ戦場に出てみると最初の犠牲者が出た時にはもうその世界観が崩れてしまい、大人には頼らず自分達だけで解決する決心を持った。また、古株のカチンスキーに習った色々な事、例えば食料の調達のしかたや銃剣の使い方などとその決心を合わせて何とか生き残り、クラスの最後の1人となった。しかし、古株のカチンスキーも死んでしまい、同期の最後の1人となってしまったボイメルは月日がたっても平和にはならず時がすぎても無意味だと悟り、自分は友達がいなくなり、孤独を覚えてくるようになる。この本はとても悲しい戦争の危険性を表す本である。なので今の平和をしっかりかみしめて生きてゆこう。

高等学校(自由図書の部)
  • 作品
最優秀「悔念」
書名『山月記』
作・中島 敦/新潮社
福岡県立太宰府高等学校 2年 秋枝 あやの

 この本の主人公李徴は己の怠惰によりその姿を虎に変えられてしまいます。この絵では、李徴の内面を描き表していて、迫り来る運命にあらがおうとする手足の動き、消えゆく記憶を背景のマチエールで表すところを工夫しました。


優秀 (小学校の部)

指定図書の部
  • 作品
優秀「よるのくさはら」
書名『サイモンは、ねこである。』
作・ガリア・バーンスタイン/あすなろ書房
宮崎県 宮崎市立本郷小学校 1年 釋迦野 亜妃

 わたしは、ライオンのたてがみをおもしろくかきました。アイスクリームのもようをかいたり、てんてんのもようをかいたりしました。たいへんだったところは、ライオンのまわりをティッシュでトントンしながらぬるところです。ライオンとサイモンがなかよくしているようすがかきたいので、かおにのせてみました。ライオンのかおをぬるのはたいへんだったけど、もようみたいにじょうずにできました。えができたとき、うれしかったです。

自由図書の部
  • 作品
優秀「わぁ、たすけてくれ!」
書名『まゆとおに』
作・富安 陽子/福音館書店
熊本県 八代市立千丁小学校 1年 石浦 優一

 ぼくは、「まゆとおに」をよんで、まゆがなげとばすところがたのしかったです。おにがおゆにはいっているところをかきました。おには、あかでぬりました。やけどするようにかきました。

指定図書の部
  • 作品
優秀「みんなで おにごっこ」
書名『一日だけうさぎ』
作・原 知子/くもん出版
佐賀県 鹿島市立北鹿島小学校 2年 山口 賢透

 ぼくは、「一日だけうさぎ」をよんでみんなが、きもちよさそうにはしっているのがうらやましかったです。ぼくもおにごっこをしたいです。

自由図書の部
  • 作品
優秀「つぶつぶ魚」
書名『ねこざかな』
作・わたなべ ゆういち/フレーベル館
熊本県 玉名市立伊倉小学校 2年 髙岡 志帆

ねこざかなが、海の中をたのしくおよぐところがおもしろいと思ったので描きました。ねこがさかなにたべられて、口から顔を出したところを見てみたいです。だから、そうぞうして描きました。2ひきで海の中をおよぐのは、たのしいと思います。たのしい海の中になるように、たくさんの海の生きものをかきました。小さく丸を描くのをがんばりました。

指定図書の部
  • 作品
優秀「だいぶつさまダンスでドッシーン!」
書名『だいぶつさまのうんどうかい』
作・苅田 澄子/アリス館
長崎県 佐世保市立清水小学校 3年 小濵 莉央

 わたしは、ダンスをしているだいぶつさまを描きました。なぜダンスの場面にしたかというと、この本を読み聞かせしてもらっているときに、「この場面楽しそう。」といんしょうにのこってダンスの場面を描きました。工夫したところは、色です。こい部分やうすい部分、どんな色があわさったらだいぶつさまによせられるか、をいしきして色をぬりました。絵がかんせいしたら、2年生のときより、うまくできてよかったなと思いました。

自由図書の部
  • 作品
優秀「空とぶ 天空リュウ」
書名『先生、しゅくだいわすれました』
作・山本 悦子/童心社
長崎県 波佐見町立東小学校 3年 末永 陽那太

 くうそう上の生き物のドラゴン、いわばりゅうをテーマにしました。1まい1まいウロコを描いて、1まい1まいえのぐで描きました。描いた時に、「これは、いい絵になる」と思いました。ていねいに描きのこしがないように描きました。手あせがいっぱい出てきました。入せんするといいです。

指定図書の部
  • 作品
優秀「ヤマと天馬のゆめ、かなえ」
書名『天馬のゆめ』
作・ばん ひろこ/新日本出版社
長崎県 佐世保市立相浦小学校 4年 酒井 海歌

 わたしが、絵をかく時くふうしたのは、天馬の色です。古い物なので、いろいろな色をまぜて、古くみえるようにしました。ヤマさんと天馬のゆめや、かなしさをかきました。ヤマさんは、しょうらい手じなしになったゆめ、天馬はちゅうがえりしてヤマをよろこばせるゆめなどをかきました。がんばったところは、色をまぜることです。あまり同じ色を使わないで、まぜて色を作りました。

自由図書の部
  • 作品
優秀「おにぎりぐんだんVSやまんば」
書名『くわずにょうぼう』
作・稲田 和子/福音館書店
福岡県 新宮町立新宮小学校 4年 田中 希空

 ぼくは、男をおいかけるやまんばの場面を描きました。工夫したところは、黒のコンテで、人、やまんばをなぞってこわくしたところと、はぶらしで、バックに赤と白をふりかけていんしょうを出しました。

指定図書の部
  • 作品
優秀「にげろ チーター」
書名『神隠しの教室』
作・山本 悦子/童心社
福岡県 久山町立久原小学校 5年 樋口 隼人

 この本を読んで1番こわかった所は、学校のまわりにきりがかかっていた所が1番こわかったです。絵を描く時に工夫した所は、チーターはうしろにいる妖怪からにげてるように見せるため足の所を工夫しました。妖怪は、うしろからチーターをおっているように描きました。1番中心的に見てほしいところはいろいろな妖怪たちの色やまぜかたなどです。

自由図書の部
  • 作品
優秀「かぐや物語」
書名『かぐや姫のおとうと』
作・広瀬 寿子/国土社
福岡県 志免町立志免南小学校 5年 城 万理恵

 わたしは、絵の中で、工夫したところは、いろいろなところに竹が生えているところと、上の右左から、大きい手がでているところや、顔を人っぽく描いたり、めだつように描きました。次に、描いた場面の様子は、愛の物語なので、主人公の男の人が女の人からふられて悲しいところを絵に描きました。悲しみから竹が色んなところからでてきたり、怒りと悲しみをセットにした絵です。

指定図書の部
  • 作品
優秀「あぐりこの脱出」
書名『狐霊の檻』
作・廣嶋 玲子/小峰書店
大分県 別府市立石垣小学校 6年 甲斐 康太

 あぐりこが、きつねになって、葉っぱや、薬などがある場面を描いた。工夫した所は、しめ縄の形をしめているような感じで描いて、薬の丸いやつを色んな色でぬるのを工夫しました。ステンドグラスは色んな形を描いて、にくしみなどがつたわるようにしました。きつねの目は、目の中の線をさらに何重にもして目がちょっとまわっているように工夫しました。

自由図書の部
  • 作品
優秀「フランシスさん ジャングルをえがく」
書名『フランシスさん、森をえがく』
作・フレデリック・マンソ/くもん出版
熊本県 荒尾市立中央小学校 6年 福島 沙耶

 この本は、フランシスさんが森をえがくお話なので、私もこのような木があったらおもしろそうだなと思ってかきました。工夫したところは、絵の題名が、ジャングルなので、ジャングルっぽくするために、木の実や、花をたくさん描きました。さらに、虫をたくさん描いて、みんなが会話しているようにしました。


優秀 (中学校の部)

指定図書の部
  • 作品
優秀「アポロンの隠された力」
書名『アポロンと5つの神託①太陽の転落』
作・リック・リオーダン/ほるぷ出版
長崎県 佐世保市立福石中学校 1年 中里 遙人

 この作品は、「アポロンと5つの神託①太陽の転落」を読んで描いた感想画です。今回は、光と影に気をつけて描きました。左のこぶしが光の中心です。アポロンは太陽の神なので、強い光を出すことにしました。周りを重ねぬりすることで、さらにリアル感が出ました。目を血走らせたり、流れる血に茶色を加えることで迫力も増しました。自分でも驚くほどの良い絵が出来たと思います。描いていて楽しかったです。

自由図書の部
  • 作品
優秀「太陽の塔」
書名『太陽の塔』
作・森見 登美彦/新潮社
熊本県 熊本信愛女学院中学校 1年 宮島 蒼奈

 この絵の中で最もこだわった部分は、太陽の塔に描きこんだたくさんの模様です。なぜならば、この小説の中で太陽の塔が重要なポイントになっていると思ったからです。だから太陽の塔に注目してもらえるように、描きこみました。そして、その周りに小説に出てくる物を散りばめました。私は森見登美彦さんの作品が大好きなので、描いていてとても楽しかったです。この小説がきっかけで、岡本太郎さんにも興味がわきました。

指定図書の部
  • 作品
優秀「冥界への帰還を目指して」
書名『アポロンと5つの神託①太陽の転落』
作・リック・リオーダン/ほるぷ出版
山口県 岩国市立東中学校 2年 奥田 夢良

 作画のために資料をたくさん集めたり、調べたりしていると、本を読んでいる時にはおぼろげなイメージだった1つ1つの場面が、とても鮮明によみがえり、改めてこの物語の楽しさが実感できました。また、登場人物をどんな風に描こうかと悩んでいた時、「表情のある人物を描かなくても、モチーフや画角構成で人の感情や心の動きを表現することもできる。」ということを教わりました。描き込んでいくうちに、どんどん自分の絵が好きになり、楽しく取り組めたのがうれしかったです。

自由図書の部
  • 作品
優秀「かがみの孤城」
書名『かがみの孤城』
作・辻村 深月/ポプラ社
宮崎県 綾町立綾中学校 2年 丸山 千花

 この本は不登校の人たちが出てくるお話です。いじめがきっかけで学校に行かなくなったこころは、ある日鏡の向こうにひきずられ同じような人たちに会いました。その日からこころはだんだんと勇気を身につけていきました。私は、この本のそういう所に感動したので、この本を描きました。この本で工夫した所は、背景と目の部分のところです。

指定図書の部
  • 作品
優秀「思春期」
書名『しばしとどめん北斎羽衣』
作・花形 みつる/理論社
山口県 周防大島町立大島中学校 3年 吉兼 晴香

 この作品は不登校になってしまった主人公の思春期を描きました。太陽は主人公が信じた希望である北斎を、噴火する火山は彼の、父親や周囲の人々への大きな怒りを表しています。太陽に向かう獣は、足の速いチーターをイメージして描きました。なぜなら、私が彼に希望でもなんでも、とにかくそれに向かって走り、前を向いて進んでほしいと思ったからです。体の斑点は、押し寄せる波と共に彼のどうしても消化しきれない悩みを表しました。私自身も自分の思春期をふり返りながら描きました。

自由図書の部
  • 作品
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優秀「山椒魚」
書名『ジョン万次郎漂流記 山椒魚 屋根の上のサワン』
作・井伏 鱒二/偕成社
大分県 杵築市立杵築中学校 3年 小倉 松蔵

 私がこの絵を描こうと思ったきっかけは、国語で「山椒魚」の冒頭を読んだことです。工夫した点は色の変化を多くしたことです。岩屋の空から見える光や、山椒魚の悲しみや恐ろしさなどの多くの複雑な感情をいろいろな色で表したことや、自分を岩屋にとじこめた山椒魚に対しての蛙の怒りを赤で表しました。その他にも岩屋の穴の周りを明るくしたり、岩屋の奥の光があまりとどかないところを黒っぽく描いたりしました。


優秀 (高等学校の部)

自由図書の部
  • 作品
優秀「情熱」
書名『エルマーのぼうけん』
作・ルース・スタイルス・ガネット/福音館書店
福岡県立太宰府高等学校 1年 平井 優也

 この「エルマーのぼうけん」という本は、少年エルマーが囚われている竜を助けに行く物語です。少年の燃え上がる勇気と気持ちの焦りを、1日で最も短い夕暮れとシンクロさせました。別々の場面に一体感を持たせる事を特に意識しました。

自由図書の部
  • 作品
優秀「アキハバラの不思議」
書名『アキハバラ@DEEP』
作・石田 衣良/文藝春秋
熊本県立第二高等学校 1年 佐松 優美

 この本は秋葉原が舞台の物語で、オタクな人たちが物語を展開していきます。本中に出てくるタイコという主人公と行動を共にするキャラクターは、強い光を浴びると体が硬直してしまう持病を持っています。その持病をイメージして氷などを描き、発病している世界を表現しました。また、この本から社会の多様な面白さを感じたので、不思議な雰囲気を出してみました。画中の建物は実際の秋葉原の建物を似せて描きました。

自由図書の部
  • 作品
優秀「汚された時間」
書名『掟上今日子の推薦文』
作・西尾 維新/講談社
熊本県立御船高等学校 2年 川添 夕華

 私がこの本を読んで印象に残っている点は、2億円の名画といわれていた絵を杖で叩き割った部分と、主人公の探偵が画板を糸鋸盤でパズルのピースのようにバラバラに切り刻んだ所です。作画で工夫したことは筆で絵を汚している表現をすることと、手から花をこぼしている表現です。記憶が少しずつ消えている様子を花びらで、時間の流れを歯車で表しました。

自由図書の部
  • 作品
優秀「仮面の女の子の造りだした世界」
書名『かがみの孤城』
作・辻村 深月/ポプラ社
熊本市立必由館高等学校 2年 味岡 空依

 時間がたつにつれて主人公の女の子が、オオカミの仮面をかぶった小さな女の子の造り出した、かがみの国の中でたくさんの知恵と友情で変わっていく姿を思いながら描きました。1番頑張ったのは仮面をかぶった女の子の印象を強くするところです。

自由図書の部
  • 作品
優秀「未来へ」
書名『獣の奏者』
作・上橋 菜穂子/講談社
佐賀県 佐賀女子短期大学付属佐賀女子高等学校
3年 古賀 千穂

 蜂飼いジョウンに拾われたエリンは、生活していく中で家を離れる事を決意します。ジョウンとの思い出、2人で王獣を見た事や飼っている蜜蜂たち、たくさんの出来事を胸に別れの悲しさと新しい生活に対する希望をもってエリンはジョウンとお別れします。その悲しみと希望を伝えたかったので、配色と方向を意識しました。

自由図書の部
  • 作品
優秀「月下に潜む獣」
書名『山月記』
作・中島 敦/新潮社
熊本県 熊本信愛女学院高等学校 3年 森上 裕加

 私はこの作品を制作するにあたり、「リベンジ」の精神を大切にしました。去年と同じ作品を読書感想画として選んだのは、去年の絵に納得がいっておらずもう一度描き上げてみたいと思ったからです。自分の作風をもっと自由に表現できるようになるきっかけとなった、記念の作品です。


総評

第62回表彰式

表彰式写真

第62回西日本読書感想画コンクールの表彰式が2019年2月3日、福岡市天神の天神スカイホールで行われ、最優秀賞・優秀賞の受賞者に、賞状やメダル、記念の額が授与されました。


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西日本読書感想画コンクール表彰式

 第62回西日本読書感想画コンクール(九州・山口各県学校図書館協議会、西日本新聞社主催、JXTGエネルギー特別協賛)の表彰式が3日、福岡市・天神の天神スカイホールであり、最優秀賞5人、優秀賞24人を表彰した=写真。
 コンクールには九州・沖縄、山口各県の小中高生から約38万点の応募があった。式では最優秀賞を受賞した福岡県立太宰府高2年、秋枝あやのさん(17)が「より高みを目指して頑張りました。目標に向かって努力することの大切さを、身をもって知りました」とあいさつした。

2019年2月4日付 西日本新聞朝刊



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九州・山口各県学校図書館協議会選定 指定図書 協力出版社(50音順)

主催/九州・山口各県学校図書館協議会、西日本新聞社
後援/文部科学省、九州・山口各県教育委員会、公益社団法人全国学校図書館協議会、福岡市教育委員会
特別協賛/ENEOS株式会社